今の住宅ローン金利はどうなってる? 不動産コラム
マイホーム購入を考えている方や、すでに住宅ローンを組んでいる方にとって、「今の金利がどうなっているのか」はとても気になるところですよね。
ここ数年は歴史的な低金利が続いてきましたが、最近は金融政策の変化により、少しずつ動きが出てきています。
この記事では、全国の金利動向と愛媛県内の銀行の現状をわかりやすく整理し、これから住宅ローンを検討する方が知っておきたいポイントをまとめました。
「借りるタイミング」「金利タイプの選び方」に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 全国の金利動向
〜低金利時代から変化の兆し〜
ここ10年ほど、日本では歴史的な低金利時代が続いてきました。特に変動金利は0.5〜0.7%台が長く維持され、「金利が上がることなんてない」と考えていた人も多いでしょう。
しかし2024年以降、日銀が長期にわたる金融緩和政策を段階的に見直したことで、少しずつ変化が見え始めています。固定金利を中心に、銀行ごとに1.5〜2.2%前後と上昇傾向に。これは金利が急騰しているわけではなく、将来の金利リスクを織り込んだ「自然な動き」といえます。
住宅ローンを検討する際は、「今はまだ低金利だが、今後は上がるかもしれない」という前提で考えることが大切です。
2. 愛媛県内の金利比較
〜地元金融機関の特徴〜
愛媛県内の金融機関も、全国と同じように低金利を維持しています。たとえば「伊予銀行」は変動金利で0.7%台、「愛媛銀行」では0.9%前後、「JAえひめ未来」は10年固定で1.45%といった具合です。
数字だけを見ると大きな差はありませんが、実際の返済額には「保証料」や「団体信用生命保険(団信)」の条件が影響します。これらを含めた「実質金利」で比較すると、同じ金利でも総支払額に数十万円の差が出ることも。
地元の金融機関は、地域に密着した相談体制や、迅速な審査対応が強み。オンラインで仮審査ができる銀行も増えています。金利だけでなく、“サポートの質”にも注目して選びましょう。
3. 変動金利と固定金利、どっちを選ぶ?
「変動にするか、固定にするか」は住宅ローン最大の悩みどころです。変動金利は初期の支払いが安く抑えられるため、家計にゆとりを持たせやすいのがメリットです。ただし、今後金利が上がった場合は返済額も上がるリスクがあります。
一方の固定金利は、契約時の金利がずっと変わらないため、将来の支払い計画が立てやすく、安定を重視する人に向いています。初期金利は変動より高めですが、上昇リスクを避けられる安心感があります。
ライフプランや収入の見通しに応じて、自分に合った金利タイプを選びましょう。共働き世帯や転職予定がある場合は、返済負担を柔軟に調整できる変動型を組み合わせるのも一案です。
4. ミックス型と返済期間の考え方
最近は、「固定と変動を半分ずつ」など、両方のいいとこ取りをする「ミックス型」を選ぶ人も増えています。たとえば、最初の10年間を固定にして安定させ、残り期間を変動にすることで、金利上昇リスクを分散させる方法です。
また、返済期間を30年・35年・40年と延ばすことで月々の支払いを減らすことはできますが、総支払額は増えます。無理なく返済できるラインを見極めるには、「ボーナスを除いた月収の25〜30%以内」をひとつの目安に。
将来の教育費や生活費も考慮して、余裕を残す返済プランを立てましょう。繰上げ返済をうまく使うことで、期間を短縮しながら利息を抑えることも可能です。
5. 借入可能額と安全ラインの見極め
住宅ローンの借入額は、「年収」「金利」「返済期間」「頭金」によって大きく変わります。一般的に、年収400万円なら借入上限は2,500〜3,000万円、年収600万円なら3,500〜4,500万円が目安です。
ただし「借りられる金額」=「返せる金額」ではありません。銀行は返済比率(年収に占める返済額の割合)を基準に審査しますが、将来の支出や家計の変化は考慮されません。
たとえば教育費・老後資金・車購入などを考えると、「無理のない返済計画」を優先する方が安心です。頭金を1〜2割用意できると、利息総額を大きく減らせるほか、ローン審査も有利に進みます。
まとめ
金利は「低い=得」とは限りません。将来の金利上昇やライフイベントを見越して、どんな環境でも安定して返済できるプランを立てることが大切です。
特に、愛媛県内の若い世代にとっては、地元銀行のサポートを活かした住宅ローン選びがポイントになります。複数の金融機関でシミュレーションを行い、「今の自分に最適な金利タイプと返済計画」を見つけていきましょう。


